2024 年 6 月 28 日(金)に第3回シンポジウムが開催されました。

2024 年 6 月 28 日(金)に「政治、外交、経済の側面から見た韓日米 3 か国協力の状況と課題」という題目でシンポジウムが開催されました。

以下は今回の登壇者の意見をまとめた内容です。

鍋嶋氏の論文

鍋嶋氏の論文では、国際貿易の現状とその影響要因を分析しています。2000年代までは順調に成長していた国際貿易が、2008年の金融危機以降に減少し、信頼性が低下しました。さらに、新型コロナウイルスによるサプライチェーンの混乱や、米中摩擦の激化が貿易に影響を与えています。技術開発と規制の変化も貿易とサプライチェーンに新たな影響を及ぼしており、米中の技術開発の方向性の違いが将来的な問題になる可能性があります。国際貿易の未来は不確実性が高く、各国間の協力と規制の調和が重要と結論づけています。

西田氏の論文

西田氏の論文では、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の意義と課題について論じています。FOIPは、米中対立やロシアのウクライナ侵攻などの国際的対立が深刻化する中で、インド太平洋地域の平和と繁栄を目指す概念です。日米豪印のQUADが重要な役割を果たしており、FOIPの価値観はASEANやIORAなどの新興国や途上国にも広がっています。FOIPの普及は国際社会の協調を促しますが、具体的な協力措置や理念に反する行動の抑止が課題です。

Ra氏の論文

Ra氏の論文では、インド太平洋地域における開発協力の現状と課題を分析しています。G20の議論では、気候変動、パンデミック、食糧安全保障などの複合危機に対処するための開発協力が重要な焦点です。地域内の複合危機に効果的に対応するために、開発金融機関は戦略とマインドセット、気候変動への対応、民間部門との連携、ソリューション指向のアプローチ、新しい働き方などで大規模な改革が必要です。日米韓の協力は、エネルギー移行、食糧安全保障、高等教育の分野でインド太平洋地域の持続可能な発展に貢献する可能性があります。この論文は、地域の将来に向けた戦略的協力と革新的な資金調達メカニズムの推進を強調しています。

シンポジウム全体

シンポジウムは韓日米関係を多角的にアプローチし、政治・経済分野に焦点を当てながら範囲を拡大していくことを目指しています。駐大韓民国大阪総領事館や博英社などの支援に感謝し、今後の韓日米友好関係の発展を祈念しています。

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